肌のクリニック院長の肌ブログ

東京でニキビ治療・シミ治療・調剤化粧品・プラセンタ療法外来をしている医師のブログ

ニキビを増やさない正しい洗顔方法

time 2015/07/28

ニキビの患者さんは、過度に清潔志向になる方が多く、洗顔をし過ぎてしまっていたり、殺菌作用や抗菌作用がある洗顔料を使用してしまっている方がいます。正しい洗顔方法は、肌質によって異なりますが、基本的なものを説明します。

まず、ほとんどの方が顔を「洗いすぎ」ています。毎日最低朝、晩の2回、女性の場合メイク落としを含めると3回は顔をごしごし洗ってしまっています。皮脂=毛穴のつまり=ニキビの原因と思い込んでいるからのようです。しかし、一生懸命洗えば洗うほど、必要な顔に皮脂分も落ちてしまい、また肌の常在菌である善玉菌も減ってしまいます。肌には200種類以上の常在菌が同定されています。代表的な「表皮ブドウ球菌」という細菌は、皮脂をえさとして食べ、それを「脂肪酸」と「グリセリン」に分解してくれます。脂肪酸は肌を弱酸性にして、他の悪玉菌が異常に増殖しないようにしてくれます。グリセリンは、肌の保湿成分となり肌を乾燥から守ってくれる働きがあります。

洗顔のしすぎで必要な皮脂がなくなれば、善玉菌のえさがなくなります。また、洗顔料自体でも必要な善玉菌が減ってしまいますし、特に殺菌効果がある洗顔料を使用していたり、抗生物質を過去に使っていたりすると、皮膚の常在菌のバランスが悪いほうへ変わってしまっている可能性があります。表皮ブドウ球菌が減れば、肌はみずみずしい弱酸性を保てなくなり、アルカリ性に傾きます。アルカリ性の環境下では「黄色ブドウ球菌」が元気になります。黄色ブドウ球菌は、ニキビやアトピーなどの炎症を悪化させてしまう典型的な悪玉菌です。誰の肌にもいるものですが、弱酸性の環境下ではおとなしくしていますが、善玉菌が減ると勢いよく増殖してしまいます。

さらに洗顔料の化学的な刺激による皮膚へのダメージは大きくなっていきます。皮脂が非常に多い男性の場合でも、洗顔は朝1回水かぬるま湯で洗い、洗顔料を使用するのは1日1回夜だけで十分です。皮脂が少ない方の場合は、洗顔料での洗顔は週に1~2回で、その他は全て水かぬるま湯でOKです。皮脂が少ない方でも、多少の皮脂が出ますので、それを酸化させたまま毛穴に放置するのは良くないのと、水洗顔だけだとニキビダニが増えることもあり、週に1~2回はせっけんで洗うのが良いと考えます。洗顔料は、無添加のせっけんをおすすめしています。アルカリ性が強く脱脂力が強いと敬遠される方もいますが、よく泡立てて洗い、その後十分すすいでせっけんカスを落とし、弱酸性の化粧水で肌を整えれば問題ありません。ミヨシせっけん、パックス、シャボン玉せっけんといった「純せっけん」を扱う会社のものがお勧めです。泡のフォームで出るタイプのものが使い勝手が良いでしょう。

女性の場合メイクをするので、メイクを落とさないと毛穴が詰まったままになってしまいますから、やはりメイク落としは必要です。ニキビができやすい方のメイク落としは、「ノンオイル」タイプのものにして下さい。オルビスなど各社から出ています。洗浄力が弱いので、メイクもそれに合わせて落ちやすいものに変更する必要があります。せっけんで落とせるタイプのメイクも良いと思います。毛穴まできれいにカバーできて、汗や水に強いメイクは、落としにくくて肌にはあまり好ましくありません。

芸能人の福山雅治さんやタモリさんは、年齢から考えると非常に肌がきれいです。入浴してもシャンプーやせっけんを殆ど使わないそうですが、「洗いすぎない」という観点から正しいスキンケアを実践していると言えるでしょう。

まとめると

皮脂が非常に多い方・・・1日1回のせっけん洗顔。その他は水洗顔。すすぎは十分に。

それ以外の方・・・基本は水洗顔。週に1回~2回はせっけん洗顔。すすぎは十分に。

洗顔後に弱酸性の化粧水で整える。

ということになります。洗いすぎがよくないのは頭皮にも言えることで、頭皮の洗髪方法はAGAブログの中のAGAのための洗髪方法を参照してください。

肌のクリニック

院長 岩橋 陽介

院長 岩橋 陽介

東京の調剤化粧品とニキビ治療専門皮膚科 肌のクリニック高円寺院の院長ブログ。Twitterではスタッフ全員でつぶやいています。 [詳細]