肌のクリニック院長の肌ブログ

東京でニキビ治療・シミ治療・調剤化粧品・プラセンタ療法外来をしている医師のブログ

医師がすすめる馬プラセンタサプリその1

time 2016/09/07

以前書いた「医師から見た馬プラセンタサプリ徹底比較」の記事で、市販されているほとんどの馬プラセンタサプリを分析し、比較検討しました。

少し内容は被りますが、今回はプラセンタサプリを選ぶ際の注意点と、日本生物製剤から新しく発売される「JBPプラセンタEQゼリー」について書きたいと思います。

プラセンタの配合量・抽出方法などに注意

プラセンタサプリは、配合量の表記に定めがなく、各社めちゃくちゃな広告を打っています。ネットを見れば見るほど、「消費者を騙す気満々だなあ・・」と呆れてしまいます。

基本的なこととして、プラセンタ=胎盤です。胎盤は臓器ですので、組織の集合、組織は細胞の集合です。

胎盤は固形ですから、そこからエキス(成分)を抽出する必要があります。抽出には「加水分解法」や「酵素分解法」、「分子分画法」などが用いられます。

詳しい抽出方法はこちらのサイトが詳しいため、興味がある方はご覧ください。→「プラセンタの抽出方法を全て調べて特徴をまとめてみた」

抽出されたプラセンタエキスは、水+成分で成り立っています。水分を飛ばして粉末化すると、成分だけが残ることになります。抽出方法によって、純度の違いや再生因子の量の違いはあるものの、粉末換算で成分の配合量を表記しているメーカーは、まずは信頼できると言えます。

問題はプラセンタドリンクです。ドリンクの場合は、水分を飛ばして粉末化する工程を省いて、そのまま使用するのですが、この水+成分を「プラセンタエキス」と呼び、その重量がそのまま表示されるため、消費者に大きな誤解を与える原因となっています。

10,000mg配合のプラセンタドリンクと200mg配合のプラセンタカプセルはどっちがいいの?

プラセンタドリンクに入っている配合量を計算する場合、粉末換算では1/20~1/50程度で計算しなければなりません。10,000mgと聞くと、すごい量のプラセンタが入っていると思いますよね。でも、実際はほとんどが水分で、乾燥させると粉末換算で200mg程度になります。

結果として、1本900円のプラセンタドリンクと、1粒150円のプラセンタカプセルに入っているプラセンタの量は、ほとんど変わりません。

1/20~1/50と開きがある理由は、抽出工程や方法によって大きく水分量が変わるからです。プラセンタエキスを抽出する際に、加水分解法などでは水分を加えますが、水分量が多ければ、それだけ薄いエキスができます。ほとんどが水分で、乾燥させて粉末にした場合、1/100の重量になってしまうケースだってあります。

注意が必要なプラセンタドリンク広告

プラセンタドリンクの広告には「濃縮プラセンタエキス35,000mg配合!成分の70%がプラセンタ!」などと謳っているメーカーもあります。例えば下記のメーカーなどがそうです。(下記のメーカーは馬ではなく豚プラセンタを使用しています。)


画像出典:リフティアEGプラセンタプレミアム35,000
エテルノ濃縮プラセンタ
画像出典:エテルノ濃縮プラセンタ35000

まずプラセンタエキス35,000mgの表記ですが、粉末換算でもなければ、原料換算(生の胎盤重量換算)でもありません。前述したように、プラセンタエキスの抽出・製造工程で水分を沢山加えれば、ほとんどが水の「うす~いプラセンタエキス」ができあがります。また、製造工程でほとんど水を加えない場合は「濃いプラセンタエキス」ができあがります。プラセンタエキスは35,000mgでも、粉末換算では350mg程度ということもありますし、それよりも多い場合も少ない場合もあります。粉末換算でのプラセンタエキスの量が開示されていないので、消費者にはわからないのです。

でもこれって、すごく消費者に誤解を与えると思いませんか?

原末(粉末)のメーカーは1粒350mgと表記して、ドリンクのメーカーは35,000㎎と表記されたら、だれでもドリンクの方が高用量と思います。さらに、最近は粉末カプセルを作っているメーカーでも、粉末化する前の用量(1カプセルに1万mg配合!などと)表記していて、混乱は必至です。

エテルノ濃縮プラセンタ35000は、「濃縮」というのを売りにしていますが、何を持って濃縮と言っているのかが不明です。製造したプラセンタエキスは、各社濃度はバラバラで、製造工程で大量の水分を使えば、濃度が薄いプラセンタエキスが出来上がりますし、水分を最小限にすれば、濃度が濃いプラセンタエキスが出来上がります。出来上がったプラセンタエキスは、水分量の多寡にかかわらず濃縮とは言いません。

粉末換算で何mgかを示してもらわない限りは、どれほど濃縮しているかまったくわかりません。きちんと消費者に伝えようとするメーカーであれば、「当社はプラセンタドリンク1本あたり原末換算で500mgのプラセンタエキスを使用しており、従来品(250mg)と比較して2倍濃縮しているため、濃縮プラセンタという表記を使用しております。」などとわかりやすく書くはずです。

リフティアEGプラセンタプレミアムもエテルノ濃縮プラセンタ35000も、プラセンタエキス35,000㎎=35mlと計算されており、ドリンク1本50ml中35mlがプラセンタエキスのため「ドリンク成分の70%がプラセンタ!1本の半分以上がプラセンタ!」などと宣伝していますが、もうめちゃくちゃです(笑)。このメーカーがプラセンタエキスと謳っている35,000mgの中身の大部分は「水」のはずですから、70%がプラセンタなどということは絶対にありません。プラセンタドリンク会社は、抽出した成分+水を合わせて「プラセンタエキス」と呼んでいるので、消費者に大きな誤解を与えています。

大袈裟な話、製造工程で水をじゃぶじゃぶ加えて、うす~いプラセンタエキスを作り、そこに飲みやすいように甘味料だけ加えてドリンクを作れば「プラセンタエキス50,000mg配合!ドリンク1本まるまる100%がプラセンタ!」と謳うこともできるわけです。

広告の表記には少し問題があるように感じます。

次回に続きます。

→医師がすすめる馬プラセンタサプリ2

 

肌のクリニック

院長 岩橋 陽介

院長 岩橋 陽介

東京の調剤化粧品とニキビ治療専門皮膚科 肌のクリニック高円寺院の院長ブログ。Twitterではスタッフ全員でつぶやいています。 [詳細]