肌のクリニック院長の肌ブログ

東京でニキビ治療・シミ治療・調剤化粧品・プラセンタ療法外来をしている医師のブログ

シミウスの効果の嘘と薬機法違反

time 2017/06/23

前回の「シミウス効果なし(シミウスでシミは消えない)」からの続きです。

シミウスの広告

シミウスの広告はリターゲティング広告を使っているようで、一度クリックするとずっと追ってくるので、しょっちゅう目にします。一応いろいろ覗いてみると、公式サイト以外の広告は、薬機法違反の広告が目につきます。

画像出典:アンベリールのシミウス広告サイト URL : http://labeauteetsante.com/?p=5962

「突然ですがこの画像の女性、何歳に見えますか?」という文言から始まる広告を見たことある人も多いのではないでしょうか。

「コチラは広告です」という意味の「PR」という文字が書かれ、「pr:株式会社メビウス製薬」の文字が書かれています。前回のシミウスの成分から、シミを消す効果がないことを説明しましたが、今回は広告を紐解いていきます。

シミウスはシミを消す効果なし

シミウスでシミは消えないにも関わらず、薬機法違反バリバリの広告をしているメビウス製薬の広告ページを見てみます。

シミウスの効果1


画像出典:アンベリールのシミウス広告サイト URL : http://labeauteetsante.com/?p=5962

シミウスの効果2


画像出典:アンベリールのシミウス広告サイト URL : http://labeauteetsante.com/?p=5962

シミウスの効果3

画像出典:アンベリールのシミウス広告サイト URL : http://labeauteetsante.com/?p=5962

「実際に使った皆さんの声」という表題で、シミウスの使用前後(と思われる)写真が、お客様の声と一緒に広告サイトに掲載されています。上記の画像のシミは、フォトショップなどで加工されたものでないとすれば、女性によく起こる「老人性色素斑」というシミです。加齢や紫外線の影響で起こります。

この老人性色素斑は、臨床ではQスイッチルビーレーザー、アレキサンドライトレーザー、YAGレーザーで消すか、トレチノイン・ハイドロキノン療法で消しますが、絶対にシミウスなどの化粧品では消えないシミです。写真のように、薄くする効果もありません。

特に一番下の画像は、シミの中にある濃い部分のシミまで消えており、医療機関で治療を行わなければこのような状態になり得ません。

なお、化粧品・医薬部外品でこのような使用前後の写真を使う広告は、薬機法によって禁止されています。

しかし、こういう広告に写真提供している人って、良心の呵責とかないのかな?といつも思います。

昔、知人が深夜にやっているダイエット器具のテレビコマーシャルに出演して「これを3ヶ月使ったら、-8キロも痩せたんです!これ以外何もやってません!」なんて言ってましたけど、実際には、食事制限、筋トレ、ランニングと必死にやっていました。テレビ出演が終わった後に会ったところ、見事に倍以上リバウンドしていました。消費者を騙すのはよくありませんね。

実際にシミウスの有効成分で、写真のようにシミが消えたのであれば、現代医学がひっくり返ります。

シミウスは医学雑誌で効能効果が実証されている?


画像出典:アンベリールのシミウス広告サイト URL : http://labeauteetsante.com/?p=5962

まず、2014年9月発行の「医学と薬学」に載ったから、「医学雑誌で効果効能が実証されている」と説明されています。ちなみにこの文言自体、薬機法違反ですので広告では使用できません。

上の画像を見ると、なぜか医学と薬学以外にも「新薬と臨床」、「診療と新薬」の雑誌の写真が掲載されていますが、これに載っているのかは不明です。

どこかにシミウスの論文が掲載されていないかなと探していたところ、五本木クリニックの先生のブログを発見しました。コチラ→「シミ対策の化粧品「医学雑誌にも掲載」を検証して見て驚いたあ!!ツッコミどころ満載!!??

これを見る限りやっぱりという感じです。わざわざ取り寄せて見る必要もなさそうです。詳細は五本木クリニックの先生が書かれたブログを見ていただくこととして、ここからは一般的な問題について述べていきます。

学術誌もピンからキリ

ここからは、シミウス・医学と薬学の話ではなく、一般的な問題を取り上げています。

学術誌といってピンからキリで、査読(その論文が正しいかどうかを査定する)が厳しい学術誌から、査読料だけ支払えば載せてもらえるような超大甘の学術誌まで様々です。

最近急増している広告手法として「由緒ある医学系雑誌〇〇に当社の研究が掲載され、国際的に大反響!」などというお決まりの文句で消費者を騙す方法です。

こういった広告は大抵インチキで、医療器具や化粧品、医学部外品などに多いです。その掲載されたという雑誌を見てみると、「何その医学雑誌?初めて聞いた。」「ああ、その雑誌、昔からあるけど読んでる医者いないよ。信頼性ゼロだからね。」というものばかりです。インパクトファクター(論文を書いた功績)が付くような有名な雑誌は一つもありません。

困ったことに、こういうマイナー系の学術誌を出しているマイナー出版社は、論文を書いてくれる医師や薬剤師がほとんどいないので、あやしい化粧品や医療機器の論文を平気で掲載してしまいます。査読料や掲載料を支払ってさえもらえれば、何でもOKという感じです。もはや学術誌でもなんでもなく、ただの広告雑誌に成り下がっています。

化粧品業界と広告業界は嘘ばかり

毎回毎回書いていますが、化粧品は医薬品ではありませんので、効能効果はありません。また、医薬部外品は効能効果を謳えるものの、その表現は法律で厳しく制限されています。それを完全に無視して、あたかも効果があるかのように嘘の広告をし、消費者を騙しているのが今の化粧品業界であり、広告業界です。

育毛・ニキビ・シミの分野は、ありふれた疾患であるためか、特にステマだらけで、「これが効いた!」「これで治った!」のオンパレードです。ほとんどが虚偽の広告であり、薬機法違反ですが、このような広告はごまんとあり、次から次に出てくるので、厚労省も指導しきれておらず、よほど悪質でない限りは放置されているのが現状です。

薄毛、ニキビ、シミ、赤ら顔、アトピーを治すという化粧品、医薬部外品は存在しませんので騙されないようにしてください。

消費者も賢くならなければなりません。何度も騙されてしまっている人、いませんか?

追記で、もう一つだけシミウスについての記事を書きました→「シミウスでシミが濃くなるという口コミ

肌のクリニック

院長 岩橋 陽介

院長 岩橋 陽介

東京の調剤化粧品とニキビ治療専門皮膚科 肌のクリニック高円寺院の院長ブログ。Twitterではスタッフ全員でつぶやいています。 [詳細]