美肌ブログ | 肌のクリニック

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非分解プラセンタについて

time 2017/06/05

今回は、肌のクリニックで扱うオリジナルの非分解プラセンタのサプリメントについて書いていきます。当院でのみの販売のため、「はだくりプラセンタ」という名称です。

非分解プラセンタとは

プラセンタサプリは玉石混交、いろいろな商品が出ていますが、実際にはどの商品も似たり寄ったりです。

そんな中で、まだ市場に出回っている量の少ない「非分解プラセンタ」をご存知でしょうか?非分解プラセンタは、酵素分解、加熱分解をしていないプラセンタのことです。

非分解プラセンタは、胎盤に含まれる「成長因子」や「酵素」、生理活性のある「ペプチド」などのタンパク質が分解されておらず、胎盤としての働きが残ったままのプラセンタです。

はだくりプラセンタは、この非分解プラセンタとさい帯(へその緒)を100%使用しています。

製造方法

国内のプラセンタサプリは、馬か豚の胎盤が使用されているのは、プラセンタに詳しい人ならご存知だと思います。しかし、プラセンタサプリの作り方(製法)まで知ってる人は、ほとんどいないのではないでしょうか。

原料換算でのプラセンタの比較は、以前の記事「医師から見た馬プラセンタサプリ徹底比較」の中に書いていますが、実際は、1カプセルに含まれる原料の量よりも、製法の違いのほうがもっと重要です。

なぜなら、プラセンタの主な効果は、含まれているアミノ酸の量よりも、体を若返らせる「成長因子」や「ペプチド」などのタンパク質の量のほうが重要であり、製造工程でタンパク質が壊れてしまうかどうかが決まるからです。

通常のプラセンタは、子供が生まれると胎盤が収集され、各工場の冷凍庫に保管されます。胎盤は解凍され、洗浄後、120℃で殺菌され、その後酵素や塩酸で分解されます。その後に、もう一度120℃で殺菌され、再凍結されて乾燥(フリーズドライ)され、粉末になります。それをカプセルに詰めてサプリメントが出来上がります。

120℃という高温で殺菌が繰り返され、酵素や塩酸で分解されてしまっているので、成長因子や酵素などのタンパク質、ペプチドがほとんど壊れてしまい、活性がなくなっています。

それに対して、非分解プラセンタは、120℃の高温殺菌を行わず、独自の低温殺菌技術を使用して殺菌を行っています。その後の酵素分解や再殺菌を行わず、徹底した温度管理によって、タンパク質が壊れないように製造されています。

非分解プラセンタの優位性

下の表は、はだくりプラセンタと、通常のプラセンタサプリとの比較です。

 はだくりプラセンタ
(非分解プラセンタ)
他社
使用部位胎盤
さい帯(へその緒)
(※1)
胎盤
解凍遠赤外線解凍
(※2)
通常解凍
洗浄冷水で洗浄脱塩水で洗浄
殺菌低温殺菌
(※3)
120℃で殺菌
分解なし
(※4)
酵素や塩酸で分解
再殺菌なし
(※5)
120℃で殺菌
乾燥遠赤外線低温乾燥フリーズドライ
粉砕冷却式石臼で粉砕通常粉砕

※1サプリメントに使う使用部位です。通常のプラセンタは胎盤のみに対し、はだくりプラセンタは、胎盤とさい帯(へその緒)です。へその緒にも胎盤と同様に、成長因子、ペプチドなどのタンパク質が豊富に含まれていることがわかっていますが、胎盤とはタンパク組成が異なるため、一緒に配合しています。

※2解凍方法です。通常のプラセンタのように高温で解凍すると、タンパク質が壊れてしまいます。非分解プラセンタは、遠赤外線を使って、中心部から温度を上げすぎないように、じっくりと解凍します。

※3殺菌方法です。通常のプラセンタは、120℃の高温で殺菌しますが、この工程で大部分のタンパク質が壊れてしまいます。非分解プラセンタでは、独自の低温殺菌技術を用いて、タンパク質が変性しないようにゆっくりと殺菌していきます。

※4分解方法です。非分解プラセンタでは、酵素分解や塩酸による加水分解を行いません。この工程を省くことで、タンパク質の分解・変性を防ぐことが可能です。

※5非分解プラセンタでは、再殺菌を行わないため、この工程でタンパク質が壊れることはありません。

以上のように、非分解プラセンタには、徹底した温度管理を行うことで、タンパク質の変性・分解が抑えられていますので、有効成分が最大限残っていると考えらます。

成長因子量の測定

そこで実際に、プラセンタ原料にどれくらい成長因子が入っているか、ELISA法で測定した資料をいただきました。測定した成長因子は、上皮成長因子(EGF)という、肌の成長を促すタンパク質です(成長因子はEGF以外にも数百種類が同定されています)。

製品EGF濃度 pg/ml
非分解プラセンタ
(豚)
18
A社プラセンタ
(ヒト)
3.9以下
B社プラセンタ
(馬)
3.9以下
C社プラセンタ
(豚)
3.9以下
D社プラセンタ
(豚)
3.9以下

A社~D社は、国内・海外でプラセンタを販売している大手プラセンタメーカーです。上記の表を見ると、ヒト、馬、豚といった、動物の違いよりも、製法の違いのほうが重要であることがわかります。

ちなみに、成長因子の量は3.9以下と表示されていますが、市販のほとんどのプラセンタは1以下で、極微量しか検出されません。

下記のグラフは、E加熱・分解された市販プラセンタ、非加熱の市販プラセンタ(生プラセンタ)と、はだくりプラセンタのEGF濃度を比較したものです。

現在、国内で流通しているほとんどのプラセンタサプリメントは、加熱・分解(高温加熱殺菌、酵素分解、塩酸分解)が行われていますので、タンパク質やペプチドが壊れてしまっています。それと比較して、非分解のプラセンタには圧倒的に多くの成長因子が残っています。

それでは、生プラセンタと呼ばれる非加熱プラセンタと比べて、非分解プラセンタに多くの成長因子が残っている理由は何でしょうか。

これは、私の推測になりますが、生プラセンタの製法を調べて見ると、細菌を通さないフィルターを使用してプラセンタエキスを抽出し、蒸気による殺菌を行っているようです。その工程で、タンパク質が壊れているのかもしれません。また、酵素などによる分解工程があるためとも推測できますが、各社製法が異なるかもしれませんが、あくまで私が調べた範囲の推測です。

いずれにせよ、非分解プラセンタは、非加熱プラセンタよりも有効成分が多く残っていると考えられます。

タンパク質の吸収

非分解プラセンタには、通常のプラセンタサプリよりも成長因子や酵素、ペプチドといったタンパク質多くが残されています。

タンパク質は、胃の中でタンパク分解酵素(プロテアーゼ)の1つであるペプシンの作用によって、加水分解され、アミノ酸とペプチド(2個以上のアミノ酸が結合したもの)へ分解されます。 ペプシンは、胃酸によってペプシノーゲンから作られます。

このように胃酸とペプシンの働きで、タンパク質は腸から吸収されやすいアミノ酸やペプチドの形となり、栄養素として吸収されていきます。

サプリメントの形で有効成分は吸収されるの?

プラセンタの実感を得るのに、最も良い製剤はやはり注射です。注射の場合は、胃酸やタンパク分解酵素の影響を受けず、ダイレクトに体の中に届くからです。

従来、プラセンタやコラーゲンなどのタンパク質を主成分とするサプリメントを摂っても、アミノ酸に分解されるため、肉を食べているのと同じで、何の意味もないと言われてきました。

しかし、その後の研究で、アミノ酸が2個以上連なったペプチドやオリゴペプチドなど、タンパク質の形でも小腸で吸収されることがわかり、また、ペプチド自体に免疫力を改善させたり、睡眠の質を変化させたリ、抗炎症に作用したりと、様々な生理活性があることがわかってきました。

プラセンタやコラーゲンのサプリメントを飲むと、プラシーボでは得られない何らかの実感や効果を感じる人が多いのは、生理活性があるペプチドを吸収しているからと考えられています。意味がないと言われ続けながら、これだけ長く多くの人に飲まれ続けている理由は、この辺にあるのでしょう。

ペプチドが吸収されるとしても、成長因子がそのままの形で吸収されることありません。例えば、成長因子のEGFの分子量は6000で、ある程度大きなタンパク質ですから、これを分解せずに吸収できるかというと、難しいと思います。ただ、成長因子が分解されてできたペプチドが、何らかの生理活性を持っていることは可能性としてはあり得るでしょう。

タンパク質の消化・吸収や、ペプチドの生理活性は、まだまだ解明されていないことが多いため、今後の研究でより明らかになることでしょう。

腸溶カプセル

腸溶カプセルとは、胃酸の影響を受けにくく、腸で溶けて吸収されるカプセルのことです。はだくりプラセンタを作るに当たって、腸溶カプセルにするか、普通の胃で溶けるゼラチンカプセルにするか迷いました。

タンパク質は、胃酸とペプシンの働きで分解され、腸で吸収されますから、例えば成長因子などのタンパク質が胃で分解され、生理活性のあるペプチドになって腸で吸収されるのであれば、胃で溶けるゼラチンカプセルが適しているはずです。ただし、どこまで分解されるかは未知ですし、サプリメントに含まれる生理活性を持ったペプチドは、胃酸の影響を受けて容易に失活、分解してしまうかもしれません。

結局迷った挙句、はだくりプラセンタには、「耐酸性ハードカプセル」という腸溶カプセルに近いものを採用することにしました。

耐酸性ハードカプセル

はだくりプラセンタに採用したカプセルは「DRcaps®」というカプセルです。ドクターカプセルではなく、「ディーアールキャップス」と読みます。

DRcaps®は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)とジェランガムから作られた植物性ハードカプセルで、胃酸に対して溶けにくいように工夫されています。

実際にカプセルを飲んで、溶ける様子を撮影したシンチグラフィーの画像です。わかりやすいように、胃の部分には絵がかいてあります。

上の写真はカプセルを飲んですぐの画像です。カプセルが胃の中に入りました。

50分後の写真です。胃の中にまだカプセルはありますが、ほとんど溶けていません。

 

105分後の写真です。カプセルが胃を通過して小腸に達したところで、ほぼ溶けています。

このように、耐酸性ハードカプセルは、胃酸で影響を受けやすいタンパク質などの有効成分をダイレクトに小腸へ運んで、有効成分の小腸からの吸収を助けます。

また、今回「はだくりプラセンタ」に耐酸性ハードカプセルを採用したもう一つの理由は、「プラセンタのにおい」の低減です。栄養素の多いプラセンタは、においが気になるサプリメントの一つですが、ハードカプセルに密閉することで、ほとんど気にならないレベルになりました。そして、胃で溶けず、腸で溶けて吸収されることによって、胃の中から上がってくるニオイもありません。

※DRcapsはカプスゲルの商標です。画像はカプスゲルより提供。本ヒト試験はDRcaps カプセルの崩壊特性を表したものであり、DRcapsカプセルを使用する製品の効能効果を保証するものではありません。

無添加

以前ブログ記事で紹介したJBPプラセンタEQカプセルは、内容量や価格は良かったものの、漂白剤(サプリを白く見せる成分)として酸化チタンを使用していました。酸化チタンは、食品添加物や歯磨き粉などにも用いられている安全性の高い添加物ですが、患者さんの中には気にされる方もいました。私も不必要であると考え、何度か日本生物製剤に「酸化チタンなしで作ってほしい。」と頼んだことがありましたが、未だ実現していません。

はだくりプラセンタを作るにあたって、不要な添加物を入れないことを徹底しました。内容成分は、プラセンタ原末(豚由来)、豚サイタイ、HPMC(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、ゲル化剤(ジェランガム)です。このうちHPMCとゲル化剤は、カプセルの原料です。

つまり、カプセルを除くと、はだくりプラセンタは、胎盤とさい帯(へその緒)100%です。

白く見せる漂白剤の酸化チタンや、防腐剤、ニオイをごまかすための香料なども一切配合していません。無着色、無香料、無防腐剤で無添加にこだわりました。

はだくりプラセンタは、肌のクリニックの院内限定で販売しています。詳しくは肌のクリニックHP内の「非分解プラセンタサプリメント」をご覧ください。

医療法人社団 肌のクリニック

院長 岩橋 陽介

院長 岩橋 陽介

東京の皮膚科・美容皮膚科・内科医 [医師紹介]

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