肌のクリニック院長の肌ブログ

東京でニキビ治療・シミ治療・調剤化粧品・プラセンタ療法外来をしている医師のブログ

ニキビ跡を残さないために大切なこと

time 2015/12/09

ニキビ跡を治すことは、実はニキビの治療よりもずっと大変です。特にアクネスカーと呼ばれている凹凸ができてしまうと、何もしなければ一生その跡は残ってしまいます。すでにできてしまっているニキビ跡の治療については、当院HPのよくある質問「Q5.ニキビ跡(色素沈着、凹凸)は治りますか?」を参照していただくこととし、ここではニキビ跡をできるだけ残さないようにするにはどうすれば良いかということを書きたいと思います。

まず第一に、最も大切なことは、ニキビの治療をすることです。ニキビができなくなれば、ニキビ跡も残りません。当たり前のことだと思われるかもしれませんが、長年治療をしていて、この当たり前のことができていない皮膚科や美容外科が非常に多いのです。患者さんへは、ケミカルピーリングやレーザー、光治療などの外側からの治療をしきりに勧めてきますが、これらの治療では、表面上に出ているニキビはある程度改善しても、またすぐに新しいニキビが出現します。新しいニキビが繰り返しでき、それが治るとニキビ跡(色素沈着や凹凸)が残り、といういたちごっこで、患者さんは一向に良くなったように感じず、結局何十回も治療を受けた挙句に、当院へ来院されるパターンが非常に多いです。

ピーリングやレーザー、LEDや光によるニキビ治療を完全に否定しているわけではありません。それらの治療で角質などのコメドの形成が予防されて、結果として新生ニキビの予防につながることもあります。しかし、特に難治性ニキビの患者さんへは、外側からの治療だけで完治、著明改善というのは難しく、改善したとしても一過性でまた再発してしまうことが多いのです。また、私の考えとしては、ピーリングやレーザーはあくまでニキビ跡の治療という位置づけですので、しっかりと体の内側からニキビを改善し、新しいニキビができなくなった後に受けるべきであると考えます。もちろん、早くニキビ跡を治したい方や、ニキビの炎症を一時的にでも鎮めたい方は、内側からの内服治療と外側からの治療を同時に行っても良いと考えますが、外側からの治療のみを先にやってしまうのは、順番が逆なわけです。

私のもとに来院する多くの患者さんの話では、皮膚科のドクターは、ろくに診察もせず、抗生物質や漢方、ディフェリンやベピオゲルを出して終わりで、美容外科のドクターは、高額なレーザーや光、ピーリングなどはしきりに勧めてくるものの、その有効性や再発率、デメリットについてはほとんど説明しないといった対応であるとのことです。私の知っているドクターは、きちんと患者さんへ対応される方も多いのですが、一方でチェーン店系の美容外科は、アルバイトや短期雇用の医師で回していることが多く、質に差が出るのも仕方がないのかもしれません。

ニキビ跡を残さないようにするために大切なことの二番目として、紫外線を避けることが重要です。ニキビができている状態で日焼けをすると、肌が黒くなるのでニキビ跡の赤みや黒ずみは目立たなくなるのですが、日焼けが取れた後は、色素沈着や凹凸が残りやすくなります。

そして、最後に保湿をしっかりと行うことです。特にイソトレチノイン(アキュテイン)治療中の方ヘは、保湿の重要性をしっかりと説明しているのですが、肌は乾燥した状態で傷を治すよりも、湿潤環境で傷を治した方が、より跡が残りにくいことがわかっています。昔は傷を乾燥させて治すタイプのスプレーが販売されていたのですが、今はキズパワーパッドなど、傷を乾かさない治療が常識となっています。乾燥状態であると、皮膚の損傷の治癒が遅れることがわかっていますから、できるだけ保湿をしながら治していきましょう。(といっても、ニキビにキズパワーパッドを貼ってしまうと、場合によってはニキビの状態を悪化させることもありますので、医師へ相談してくださいね。)

肌のクリニック

院長 岩橋 陽介

院長 岩橋 陽介

東京の調剤化粧品とニキビ治療専門皮膚科 肌のクリニック高円寺院の院長ブログ。Twitterではスタッフ全員でつぶやいています。 [詳細]