肌のクリニック院長の肌ブログ

東京でニキビ治療・シミ治療・調剤化粧品・プラセンタ療法外来をしている医師のブログ

ニキビの原因とは Acne causes

time 2015/07/22

「ニキビ治療最前線」というブログを閉鎖してから約10年ぶりにブログを再開しました。ニキビに悩む患者さんや、ニキビ治療に真剣に取り組む病院への一助になればと考えています。

ニキビの原因として一般の方が考えるのは、「食生活」「生活習慣」「ストレス」などです。長年ニキビに悩まされている方は、「チョコレートが悪いのではないか?」「脂肪分を摂り過ぎなのではないか?」「睡眠不足かも。」などといろいろ考え込んでしまいます。

確かに糖分や脂肪分の過剰な摂取は、皮脂の分泌を盛んにします。睡眠中には成長ホルモンが分泌され肌の修復を促すため、質の良い睡眠も重要です。また、ストレスはコルチゾールというストレスホルモンの分泌を促し、コルチゾールはニキビの原因となるので、ストレスを避けることも重要です。

しかし、兄弟で同じ食生活や生活習慣で育っていても、ニキビができる子とできない子がいます。暴飲暴食をして不規則な生活をしていても、肌がきれいな方もいます。なぜなのでしょう。

それは、ニキビの原因の本質が個人の持っている「体質」だからです。体質というのは、遺伝子が決定しているものです。例えば癌関連の遺伝子を持っている患者さんは癌にかかりやすかったり、高血圧関連の遺伝子を持っている患者さんは高血圧になりやすかったりするのと同様で、ニキビに関連する遺伝子を持っている患者さんはニキビができやすくなります。

もちろん、ニキビになりやすい遺伝子が全て同定されているわけではありませんが、幾つか同定されているものもあります(重症ニキビ患者のDDB2遺伝子やSELL遺伝子の近位ある変異、多様性など)。ニキビになりやすい遺伝子は、炎症を制御する遺伝子の変異であったり、男性ホルモンや女性ホルモン、ステロイドホルモンの代謝に関連する遺伝子の変異であったり、免疫に関連する遺伝子の変異であったり、多岐に渡ります。将来的には、その人の持っている遺伝子の変異や多様性、その組み合わせにより、どんな疾患にかかりやすいかなどもわかる時代が来るのかもしれませんが、現時点では遺伝子を全て調べることは不可能です。

例外として、内臓疾患に付随するニキビ、ステロイドの長期使用や誤使用などによる薬剤性のニキビ、抗生物質の過剰使用や過度の不衛生な環境によって真菌が増殖するマラセチア毛包炎、ニキビダニによるニキビ、など原因がはっきりわかるものもあります。多嚢胞性卵巣症候群という、ニキビを発生させるような婦人科系の病気が隠れているケースもあります。しかし、これらは問診と診察でおおよそ判別でき、頻度も高くありません。ほとんどの方は、その方が持っている「体質」によると考えて間違いありません。

肌のクリニック

院長 岩橋 陽介

院長 岩橋 陽介

東京の調剤化粧品とニキビ治療専門皮膚科 肌のクリニック高円寺院の院長ブログ。Twitterではスタッフ全員でつぶやいています。 [詳細]